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Back ground story

消費者に寄添い、アンチ過剰消費社会で誕生した無印良品

記事を書いた日:

mujilogo
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今でこそブランドとして認識されてる無印良品ですが、無印良品の始まりは名の通りブランド化しないことでモノ本来の魅力をそのまま届けることでした。(他の視点もありますが、ここに注目して進めます。)

1980年、過剰消費社会では誇大表現された売るためのパッケージ、CM、その他の広告活動により消費者にモノの価値を盛って届ける側面がありました。

それに対し、批評の意味を込めて「無印」に「良品」という価値観をつけた無印良品が立ち上がります。(ノーブランド品を「無印品」と呼びます。)
今、世界で注目される無印良品の「消費者のためのアンチ過剰消費社会」について調べました。

01.1980年代、モノ本来の価値から離れた販売促進が広がっていた

CMや広告活動が盛んになると、「リゾーム化」(本当に実用の価値があるかわからなくさせること)や、「ファッション化」(使用価値から見ると無意味でも、持っていないと不安に思わせること)といった現象が現れ、本来のモノの価値からズレた付加価値やデザインが1人歩きしていました。

無印良品の創業者であり、当時セゾングループ代表だった堤 清二さんはそれが本当の意味で消費者にとって有益なのか、と疑問を持ち、無印良品にその気持ちを預けました。

02.生活者にとって本当に良い暮らしを作る

セゾンのアートディレクションを行っていたデザイン業界のトップランナー田中 一光さんもまた無印良品の創業者です。田中 一光さんは「無印良品は最良の生活者を探求するために作られた」と言いました。
より良い暮らしの方向に向かうための商品を、消費者の目線で開発・提供していこう。ちょうど良い暮らしに合わないものは売りたくないし、開発する必要もない。と考えました。

当時は「消費者が求めるものを作って売る」のが普通の考えかたでした。今でもこの考え方は大きいです。でも無印を創出した方々はその先を行きました。消費者が欲しいものに加えて、消費者にとって、より良い暮らしを考えたのです。

03.意図的にロゴを用意しなかった

CIという文化がアメリカから日本に来た1980年あたりに田中一光さんが手がけたロフト、セゾン、西武などのロゴは30年経った現在も世に馴染む形で使われ続けています。

CI=コーポレーションアイデンティティ
コーポレーション・アイデンティティ/企業の特性を言葉(スローガンやメッセージ)や図(ロゴやポスターなど)にして対内外に向けて存在価値を高めていく活動)
詳しく書いた記事はこちら:CI=ロゴのことではない。歴史に触れつつ掘り下げます。

そんな田中さんがCIの大切さを理解しながらも、「私はCIの画一化(個性のないまとまり)による弊害を訴えたかった」と、言うのです。(※1)日本という文化やそのモノの個性に合わない活動ではないかと、批判的な意見を持っていました。

その意思の表れか、初期の無印良品はブランドでモノの価値をズラさないようにするため、意図的にロゴを用意しなかったほどです。

無印良品は、ブランドのマークや評判を使ってお客様に必要以上の値段をつけることに、強い抵抗があります。その良い例が、以前の「タグなしでの製品」と「タグありの製品」 です。古い製品には無印のロゴが無く、新しい製品にはロゴがあります。初期には、無印 の意味にこだわり、ロゴも入れたくないという考えでした。
『無印良品のコンセプトとものづくり・・・本業を通じた社会貢献への挑戦について』 (pdf)

04.需要の本質と消費者の幸せについて考えていた

無印良品の創設者たちは、1980年代に、すでにユーザーの心の底にある需要や本当の幸せについて考えていました。

2016年の現在でこそ、ニーズ(消費者の需要)だけでなくウォンツ(消費者が潜在的に持つ需要)を探り出す方法や、インバウンドマーケティング(相手が今後求めるモノを分析し、先回りして試作を立て、こちら主導ではなく相手の動きを主導にする活動/海外向け施策とは別の話)がジワジワ効果を出して、作り手も消費者も幸せになれる明るい未来への騙さない広告活動も盛んに行われてますが、ここから35年前に意識という面でその活動を行っていたのです。

05.プラス思考のアンチ 反対のことをやる勇気

無印良品は過剰消費社会へのアンチテーゼで生まれた、と公式サイトでも紹介されています。 アンチテーゼというと、悪いイメージもありますが、本当は「生活者にモノ本来の魅力を届けたい」という想いやりで「無印良品」は生まれたのです。

それを、言葉だけでなく、「形」にして届け続けてきました。モノ本来の魅力について消費者が調べる力を持つ前から、消費者のために30年以上発信し続けた無印良品の勇気に、今回の記事を書きながら心奪われました。

06.まとめ

無印良品は生活者の暮らしに寄り添いながら始まりました。遠回りな道を超えて、現在も良い品をそのままちゃんと伝える活動を行ってます。

・ウォンツ(消費者の潜在的な要求や需要)
・CI(企業の特性を言葉や図にして対内外に向けて存在価値を高めていく活動)
・ロゴタイプ(図案化・装飾化された文字・文字列)
・ブランディング(ブランドに対する共感や信頼など消費者にとっての価値を高めていく企業と組織の戦略の1つ)
・イノベーション(モノ・仕組みなどに対し全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出して社会的に大きな変化を起こす)
・インバウンドマーケティング(消費者が主体となる、入ってくる人に向けた施策/海外向け施策とはまた別)

無印良品のプロフィール
つくった人
堤清二
田中一光
作られた日
1980年 12月
分類すると
製造小売業
Pocket

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